美味しいお茶が出来るまで 〜肥料設計〜2016.11.24
美味しいお茶を作る為の肥料設計
今年は暖冬から始まり春先は非常に天候に恵まれて美味しい1番茶を収穫出来ました。
平均気温も20度を下回りいよいよ冬がやって来ます。お茶の芽も来年の一番茶に備えて栄養を蓄える季節がやって来ました。
そこで今回美味しいお茶作りのポイントとなる肥料の年間設計を紹介したいと思います。
まず始めに僕の茶園では美味しいお茶を作る為に高テアニン茶の栽培に取り組んでいます。
テアニンとは
お茶のうま味や甘味を引き出す、アミノ酸の一種です。お茶を含む一部の植物にしかない物質と言われていてリラックス効果、集中力を高める効果、冷え性の改善効果、高血圧の予防効果、月経前症候群の改善効果、更年期障害の予防、改善効果、快適な睡眠が得られる効果と様々な効果があると言われています。
そのテアニンは樹液成分で良質な茶園に多く含まれると言われています。
この成分が高いと茶園の新芽が揃い安定した製品(お茶)が出来上がります。結果として飲んでうま味や甘味のある美味しいお茶になります。
そして高テアニンのお茶を作る為の肥料設計がこちらです。※肥料設計は1番茶の成分結果を基にして毎年少しです変えています。
1月下旬 アミノ魚BB 19-3-0-5(N-P-K-Mg)
3月上旬 富士緑 19-3-3 (N-P-K)
3月下旬 葉力緑 20-4-2-6(N-P-K-Mg)
5月下旬 味の源 16-1-1 (N-P-K)
9月下旬 AZ配合 16-3-3-1(N-P-K-Mg)
・アミノ魚BB
酵素分解型の魚液肥と豚由来のゼラチン質を米ぬかに吸着させて粒状化した高級有機質肥料を使用。
溶出の早いアミノ酸肥料をブレンドしてあり茶樹の樹勢強化、品質アップにつながる。
暖効性成分として硫黄コーティング肥料をブレンドしてあり根痛みが少なく、肥料切れの心配もなし。
水溶性苦土を豊富に含んでいて葉色を良くすることが出来る。
・富士緑
石灰窒素を特殊なロム方式により変化させた暖効性窒素に、成分調整用の窒素、リン酸、加里を加えて造粒してあるので速ぎき、中ぎき、遅ぎきの性質を持ち、濃度障害、肥切れがなく、茶樹の養分吸収にあわせた効き方をする。
製造中の複雑な反応で窒素が暖効化し、ゆっくりとした肥効を持っているのでお茶の品質が良くなる。
硝酸化成抑制材のジシアンジアミドを含むので、硝酸化成を抑えアンモニア態窒素を持続的に供給し、新芽のアミノ酸が増加する。
石膏を豊富に含むので、必須多量要素の硫黄を補給してお茶の香りを良くし、pHを上げずに石灰を補給する。
お茶に欠かせない栄養を補給し続ける力が強いので、生長点の生育を促進する。
・葉力緑
吸収の良い水溶性苦土と相性の良い暖効性窒素を使用。
葉力緑の水溶性苦土は葉色を高めると同時に茶樹の樹液移行能力を高め葉力のある生葉が収穫できる。
茶樹の5大要素、窒素、リン酸、加里、苦土、硫黄の全てが補給出来る。
・味の源
厳選された有機質原料を、茶樹が利用し易いアミノ酸に分解処理した肥料。
低温期、樹勢低下時でも効率よく茶樹に吸収利用される。
味の源のアミノ酸加工された窒素は、早効きから、遅効きまで幅広くカバー出来る形の肥料。
・AZ配合
酵素分解型の魚液肥と豚由来のゼラチン質を米ぬかに吸着させた高級有機質肥料を使用。
溶出の早いアミノ酸肥料をブレンドしてあり茶樹の樹勢強化、品質アップにつながる。
暖効性成分として硫黄コーティング肥料をブレンドしてあり肥料効果を高める。
この肥料設計にしてから1番茶の芽がテカテカして触るともちもちした非常に肉厚な生葉に変化しました。
製品の味も濃厚で水色が緑の濃い深蒸し茶が出来あがり品質も安定しています。
今年も高テアニンの美味しいお茶作り目指してこれからの寒い時期の肥料撒き頑張っていきたいと思います。
健康にも良い高テアニンの深蒸し茶を飲んでみて下さい!